バイオ医薬品(新薬)のデータ保護期間がTPP交渉の争点になるのは開発メーカーの保護? 米国の開発費は巨額だから?

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世相 雑談

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データ保護期間って!

今回も徒然に考えることです。
話題のTPP(環太平洋経済連携協定)に関して、米国と対するオーストラリア等の国々の争点のこと。

バイオ医薬品(新薬)の臨床試験とデータ保護期間の持つ意味を日本の新薬開発の流れと合わせて捉えてみます。
※ 先発医薬品:新薬

TPP データ保護期間

項 目

1 先発医薬品と後発医薬品
2 開発とデータ保護期間
3 保護期間の考え方

先発医薬品と後発医薬品

最初に、先発医薬品(新薬)です。
簡単に言えばですね。
最初に開発した会社が承認を受けたことで発売できるもの。
そして、その医薬品は従来になかった薬効成分を持つのです。

続いて、後発医薬品です。
基本的に先発医薬品の特許期間満了後の話になります。

同じ成分・効果を持つ医薬品を先発医薬品開発メーカー以外のメーカーが低価格で販売することが可能となったものでしょう。

ですが、後発医薬品であっても製造・販売するためには新薬と同様の性能(効果)を証明し厚生労働省から承認を受ける!
その必要はあるのです。

ただ、すでに先発医薬品の臨床試験のデータがあるため審査項目が少ないという利点もあり利用者にとっては、医療費の負担を小さくする。
その効果アリとの評価を持つものがこちらになるわけです。
ジェネリック医薬品

開発とデータ保護期間

続いて、先発医薬品(新薬)の開発に目を向けます。

先発医薬品の開発

開発の流れから触れると、最初に、先発医薬品である新薬の有効物質の特許出願を経済産業省(特許庁)に申し出ます。
そのあとで新薬の開発と臨床試験を行うことになる道筋となります。

そして、その結果から厚生労働省(医薬食品局)に市販承認を申請、次いで審査受け後に市販承認を受ける。
このような段取りとあるわけです。

ですから、かなりの年数を要すると見てよいのでしょう。
そこで、今、喧騒な話題『TPP』に関して、このしくみから米国の主張を見てみます。

米国の主張 その1

特許期間内の市販申請から承認までの年数分に関し、次の点で米国はこだわっていると見てよいでしょう。

担保の必要性を要求

ただし、米国の特許当局と医薬品規制当局のしくみ。それは日本とは違うことを承知すべき。

そして、もめにもめている部分に向かいます。
まずはこちらから。

データ保護

データ保護とは『先発医薬品(新薬)開発のメーカー』が厚生労働省(医薬食品局)に提出する臨床試験データを一定期間保護するものです。

特許権とは別扱い

・・になります。

また、データの保護期間中は特許の保護期間が終了しても『先発医薬品開発のメーカー』以外のメーカーにとり『先発医薬品開発のメーカー』の使用実績を活用できる機会は、基本ないでしょう。

研究開発費を投じていますから。

したがって、データの保護期間中に発売したいとなれば、独自の臨床試験データを作成する必要が生じるのです。
そのため後発医薬品の利点を生かせることができないとなる場合も生じるわけです。

TPP データ保護期間

臨床試験データ作りの時間がかかり、かつ経費がかかりますから安くならないということです・・ね。
これが一つのネックでありポイントでしょうか。

一応背景的なものを見ると、こうでしょう。
基本的に特許期間は『特許法第67条』で次のとおりとなっています。

 基本20年
 延長して25年まで可能

同時にその『出願時』が起算日となるのです。
しかし、データ保護期間は『市販承認申請時』が起算日にあたります。

すると、データ保護期間の長さは、場合によって開発側に「開発してよかったのか?」「それともしない方がよかったのか?」と頭を悩ませるものになるかもしれません。
下世話な表現ですが、こちら。

開発メリットが失われることもある!(儲からないじゃん!)

ですから、ここは大きな意味がありそうです。
特に、開発側、開発会社が危惧する点はここになるのでしょう。

特許『出願後』の開発期間が長く『市販承認申請時』までの臨床試験期間が長かった!
要は、臨床試験のデータ保護期間終了時が特許期間終了後から見て、さほど期間を残すことなく来てしまう時ですね。

これをどうするかということです。
再び『TPP』に舞台が移りまして、ここで参考に米国の主張を表してみます。

米国の主張 その2

『先発医薬品開発のメーカー』保護が第一にあるのです。
米国の主張どおりのデータ保護期間の延長を認めて欲しいということ。
そして、その背景と理由はこちらになるのでしょう。

 対象  バイオ医薬品
 理由1 米国は技術的に突出
 理由2 米国は研究開発費突出

TPP データ保護期間

それではですね。
気になるデータ保護期間の長さを見ることにします。

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保護期間の考え方

図にしてみました。
もちろん、日本の場合ですが、米国の意図も考えられる範囲で書き込んでみました。

事実上の保護期間

TPP データ保護期間

赤い矢印の期間が『事実上の保護期間』です。
この保護期間を出来るだけ長くしたい!
それが米国の思いのようです。

そして、短くしたいのがオーストラリア。
結局、米国の要求12年のデータ保護期間は、オーストラリアの主張5年とせめぎあいを繰り返し、8年の長さで落ち着いたようです。
でも、本当にこのまま進むか?
それはしばらく、各国模様眺めになるのかもしれません。

ということで、バイオ医薬品の先発医薬品である新薬のデータ保護期間についてちょっと考えてみたのです。

今回もお付き合いいただきありがとうございます。
少々、肩こりました。(笑)

(オワリ)

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